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「一人で抱え込まないで」発達障がいの親子を支援

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講演会の受付をするママたち

「一人で抱え込まないで」発達障がいの親子を支援

 「ママがハッピーなら子どもたちもだいたいハッピー」を合言葉に、発達障がいの親子の支援をしている「ハッピーママくらぶ」は久留米市を拠点に活動しています。発達障がいとは生まれつきの脳の機能障害で、ADHDや学習障がい、アスペルガー症候群、自閉症など、その種類や症状はさまざまです。行動だけをみて、周囲からは誤解されやすく「ママたちは孤立しやすい」と代表の鳥村孝子さんは語ります。発達障がいの認知は進んできたものの「ママにとって有益な情報は少ない」と月刊誌「ハッピーママくらぶ通信」を創刊。一線で活躍する発達障がいの当事者や大学の研究者を招き、講演会や講座も開催しています。

久留米大学の筑水会館で開催され、満席になった落語会

今年4月には、テレビ番組で自身の発達障がいを告白した落語家の柳家花緑さんを招き、会場350席は満席となったそうです。鳥村さんは「自分の子どもに、障がい者と普通に接してほしい」との願いから、約25年間、障がい者施設で働いてきました。長男が小学2年生のころから、作業所のイベントに連れて行き、交流をしていたそうです。働く中で、発達障がいに悩んでいるママが多いことに気付き「何でも話せる場所を作りたい」とマルシェを開催。その活動は口コミで広がりをみせ、今年8月にはNPO法人となりました。

柳家花緑さんを囲んで記念撮影をするメンバーたち

活動の一つである「ギフテッドの会」には、朝倉、大野城、佐賀など遠方からの参加者もいるそうです。「ここに来ると、また一ヵ月、頑張ろうと思える」とホッとした表情で帰るママの姿があります。「久留米も転勤族が多く、孤独なママが多い。一人で抱え込まずSOSを出してください」と鳥村さん。育児に仕事に忙しいママに向けて、SNSでの発信にも力を入れており、今後は久留米だけではなく、福岡、佐賀と活動の輪を広げていきたいそうです。また当事者が親亡きあとも自立できるように、就労を支援するのが今後の課題です。「自分の特性をうまく活かせば社会人になれる。それがママたちの望み。周囲の理解とサポートがあれば自立できます」と鳥村さんは語ってくれました。

発達障がいについて講義する大学教授

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